本作は前作フェアリーフェンサーエフのifストーリーとなる。
前作で仲間が集まりきったタイミングで、正史と分岐した別の
ストーリーが描かれている模様。
つまり、前作をプレイしておく必要があるか?
と言う懸念点に関しては、プレイしていなくても大丈夫と言っておきたい。
何故なら、前作をクリア済みにも関わらず大分、内容を忘れてしまっている
私でも話の流れ自体は理解出来ているため。
たしかに前作の仲間がいきなり揃っているため、出会いの経緯などは
細かく説明されたりはしないが、大元のストーリー自体はシンプルで
複雑さは特になくテキストを読んでいれば本作から入っても、話の流れを
掴むことは問題ない。
仲間同士の会話も前作未プレイヤーは置いてけぼりになるような会話なのか?
と言う点においても、そんな事はなく新規の方でも楽しめる内容になっているので
問題なし。
ちなみ前作はPSのフリープレイに一時、ラインナップされていた事がある。
と、ここまで前書きをしたところで本題のレビューへ。
プレイ時間は6時間程。
【良い点】
- 妖聖の育成が楽しい
- カスタマイズ性が高い
- そこそこ歯ごたえのある戦闘
- 戦闘中に歌(ボイス付き)を流せる
- ストーリーパートはボイス付き
- 戦闘のテンポが良い(倍速可)
- 妖聖集めが楽しい
- チュートリアルが親切
- ライブラリが充実
- フリーミッションあり
【悪い点】
- イベントパートのオート時のテキスト送りがテンポやや遅い
【まとめ】
コンパイル開発のゲームと言う事で、わりと外れが多かったり
ゲームバランスがガバガバだったりする事もあるため、
前作のRPGからSRPGへジャンルを大きく変更してきた事もあり、
懸念は大いにあったが払拭された。
まず、戦闘の難易度については優しすぎず難しすぎず丁度良い。
難しく感じるとしたら敵の物量攻めが多い事。
序盤からそれなりの数の敵がガンガンこちらに攻めてくるため、
攻防が激しい。ただ、その分、被ダメージは控えめ。
とは言え敵の数が多いので油断するとやられかねない。
今のところは早めの回復を心掛けてさえいれば、戦闘不能者
を出さずに攻略出来ている。
難易度は、3段階ありノーマルでの感想なので上級者はハードにすると
より楽しめるかなと。難易度はいつでも変更出来る。
また戦闘中はいつでも中断セーブが可能。
フリーミッションもあるので育成も自由。
敵の数は多いもののアヴァランチラッシュと言う、範囲内の
敵に大ダメージを与えるシステムがあるため、
これで一掃するのが気持ち良い。
バフ・デバフ、スキルの効果などは多彩で、
向きや高さの概念などSRPGならではの必須要素も存在しているため、
考える事は多く戦略性は高い。
同じバフデバフは重複する(3つまでは確認した)。
攻撃時は予測ダメージや命中率も表示されるので便利。
ソウルギフトと言う味方とのバフ共有や一時的に強化状態になる
フェアライズと呼ばれる変身も戦略性を高めている。
さらに本作の特徴としてドラマチックレゾナンスと言うシステムがある。
歌姫と言う特殊なロールを持った味方がいるのだが、
専用コマンドのフェアリーアリアを使う事で、範囲内の味方を
強化する事が出来る。
さらに、効果を強化したり範囲を拡げたりも出来る。
発動中はボイス付きで歌が流れるのだが曲も非常に良いので心地よいし
強力なシステムとなっている。
ちなみにドラマチックレゾナンスは敵も使用してくる。
敵も使用した場合は、敵側の歌と味方の歌が混ざり合いデュエットのように
聞こえるので、これがまた凄い。
イベントパートについてはテキストはそれなりに多い。
ただその分、掘り下げがしっかり出来ており丁寧に展開されていく。
また、宿屋では選択した仲間とのサブイベントも楽しむ事が出来る。
定期的に追加されていく。
妖聖集め・育成が楽しい
妖聖とはキャラに装備する召喚獣のようなもの。
妖聖ごとにステータス補正や覚える技、スキルなどが違うので
ジョブのようなもの、とも言える。
さらにメインとサブ枠があるので、組み合わせ次第で
色々な戦略・立ち回りが出来るようになる。
これにはオクトパストラベラーやブレイブリーデフォルトの
のようなジョブシステムに通じる面白さがある。
覚える技やパッシブスキルなども非常に多彩でコピペを
感じせず、妖聖ごとに異なる特性を持つ。
システムが盛りだくさん
サブクエストやロケートインフルエンス、合成などと言った要素もある。
サブクエストは数をこなすとランクが上昇し、より良い報酬が手に入ったり、
ロケートインフルエンスは装備や素材などお宝がハント出来る。
ライブラリも充実しており、
キャラの2D/3Dグラ閲覧やボイスを聞けたり、
敵図鑑ではステータスやドロップアイテムの確認、
シナリオの回想も出来たり、ミュージックの再生やこれまでに獲得した
スチルの閲覧も可能。
今回はコンパイルハートの本気を垣間見る事が出来た。
SRPGはFFタクティスやスパロボ、ファイアーエムブレムやら沢山
してきたが、それらに劣らずSRPGとしてしっかり丁寧に作られている
印象を受けた。
戦闘時におけるシステムは多く最初は大変だが、慣れてくるとスキルの
多さも相まって考える事が多く楽しい。
フェアリーライズしたから楽勝と言ったバランスでもないし、
その他、ドラマチックレゾナンスやアヴァランチラッシュも決して、
ぶっ壊れシステムではない。良い感じで様々なシステムがバランス調整されている。
戦闘の速度も切り替えが可能で演出速度も調整出来るし非常に快適なのが良い。
マス上のカーソルの移動モードは設定がないが、カメラを360度動かせるので
特に操作で困ることはないかと思われる。
育成の奥深さやシステムも豊富で色々な遊び・やり込みが出来るのも評価出来る。

【システム詳細】
■ストーリーパート
バックログ早送り、オートやウィンドウの非表示あり。
オートのスピード調整はなし。
ストーリーパートはフルボイスだが、サブイベントはそうではない。
ただ、サブイベントでもボイスありの場合もあり。



■戦闘
向きや高さ地形にジャンプの概念がありダメージや命中率に補正が掛かる。
破壊出来るオブジェクトなども存在する。
地形は草むらなら回避率が上がったり草むらだとデバフ効果が付くスキルが
あったりする。
マップに宝箱等はない。
遠距離系の武器は障害物や角度があると攻撃出来ない。
・フェアライズ
一時的に強化状態になる
・アヴァランチラッシュ
専用ゲージが満タンになると使用可能な大きな範囲技。
範囲内のメンバーで総攻撃する。参加者全員に経験値が
入るため美味しい。
・ソウルギフト
特殊装備であるフラグメントの効果をメンバー内で共有出来る。
・ドラマチックレゾナンス
歌姫が使用できる専用のコマンド。使用するとボイス付きの曲が流れ
範囲内の味方を強化する。さらにターンごとに効果強化や範囲拡大が出来る。
・MVP
その戦闘で最も活躍したキャラはボーナスが付く。
その他、ガードの概念飛行タイプの概念や装甲を持った敵、
カウンターやトラップスキルなどがある。










■育成要素
・キャラクター
レベル上げと装備。
スキルは妖聖に依存する。使用出来る武器は妖聖の強化で1つ増える。
装備は防具とアクセサリー1枠、フラグメントと言うソウルギフト効果を
持つものがある。それから妖聖の育成で取得したスキルをセットする枠が
複数あり、自由なビルド構築が可能。

・妖聖
キャラに装備させるジョブのようなもの。メインとサブ枠がある。
妖聖によってステータス補正や属性耐性が変わるため、
キャラの性能を自由にカスタマイズする事が可能。
こちらもレベル上げが出来る。
FPを使って アクティブスキル(技)やパッシブ、ステータス強化系など
6つのカテゴリに分けられた「スキル&アビリティ」を自由に取得していける。
メインとサブの組み合わせで重複するスキルがあった場合ダブルアップする。
その場合、スキルに「+」マークが付き効果が強化される。
マスターフェアリーと言って、全ての「スキル&アビリティ」を覚えると
また、一から取得していける。(カスタム&アビリティ系統のみ)
どういうこと?かと言うと、つまり本来は1つしか抽出出来ないものを
複数抽出出来る。
例えば、カウンター20%を複数抽出する事で、同じスキルを複数装備出来るようになり
カウンター率をさらに上げたりなど、と言った事が可能になる。
サブ妖聖には会話コマンドもあり会話が可能でアイテムをもらったり出来る。





■ロケートインフルエンス
専用のマス目で区切られたマップ上に手持ちの妖聖を刺して、
トレジャーハントが出来る。
装備や素材が手に入る。場合によっては戦闘マップが解放されることも。

■サブクエスト
特定の大型敵を倒すクエストなど、基本的に特別なサブクエスト専用戦闘マップを
攻略することになる。
数をこなすとクエストランクが上がりより良い報酬が得られる。



■ライブラリ
・キャラクター
・エネミー
・シナリオの回想
・ミュージック
・ギャラリー(スチル)
以上の閲覧が可能。